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2004年04月20日

青の稲妻

青の稲妻長回しの映像、じっくりと押し黙ってしまう時間、反復する役者の運動。持続的なショットが積み重なっていきます。眠気をこらえて眺めていました。しかし徐々に画面の温度が高まってきます。圧力鍋に閉じこめられているようです。沸騰すれば水蒸気になって広がっていけるはずです。コトコトとそのチャンスが見え隠れします。しかし鍋蓋は意外に固く閉じられていて、温度と内圧だけ高まりながら沸くことができません。




長回しの映像は若者たちと彼らがいる中国の現在をリンクしています。彼らのいる土地と、彼らの周りの雑音がきっちりとサンプルされていて、中国の地方都市の変化を告げています。そして彼らにも変化のチャンスを示しています。




チャンスの兆しを感じ取ったからといって、すぐさま飛び立てるわけではありません。若者は時に押し黙ってしまったり、時に繰り返しぶつかっていったりして、鍋蓋に抵抗します。しかし鍋蓋は彼らを簡単に解放したりしません。エネルギーは解決のために発散されるわけではなく、彼らの内側を膨らませるだけです。




若者が前進するとき、カメラはその正面をフォローします。常に若者を正面に捉えて、背景が奥に流れていきます。若者の強い眼差しは伝わります。しかし私たちに彼が見据える先を知る術はないのです。未来は彼の目の前にあるはずなのですが、正体がつかみ切れません。ジャ・ジャンクーは若者のフラストレーションを映像に閉じこめにしてしまったようです。




物語の終わり近くに雑音が知らせてくれました。彼らがたむろしているビリヤード場がバスの停留所に近くあることを。いっそバスに乗ってどこかへ行ってしまえばいいのに、若者はまだそこに足留めを食っていて、たむろしているしかないのだと。





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[2002 中・日・韓・仏][原題]任逍遥/UNKNOWN PLEASURES[監督・脚本]ジャ・ジャンクー[製作]森昌行,定井勇二[プロデューサー] 市山尚三,リー・キットミン[撮影]ユー・リクウァイ[美術]リャン・チントン[出演]チャオ・タオ,チャオ・ウェイウェイ,ウー・チョン,リー・チュウビン,チョウ・チンフォン,ワン・ホンウェイ

posted by KINEMAtograph Writers at 23:38| Comment(0) | TrackBack(0) | Kinema | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする